ブログ“Pseudoinquisitor”では作者の小さな冒険談を扱いますが、こちらでは冒険のための技術・装備研究を行う予定です。

下着は登山用品店で選んだ方が良い?

2020.02.22 Saturday : 雨具・衣類・靴 : comments(0) : -

ユニクロからヒートテックが発売されて以降、機能性素材なるものが街着でも主流となってきましたが、
同じ成分でも糸の性質や織り方、デザインによっても大分違ってきます。
これが各社の性能差というものなんでしょう。

手持ちで成分表示のあるインナーを集めてみました。


登山用にタグを切り取ってしまったものが多く、タグが幸運にも残っているものだけです。

ユニクロAIRism

ポリエステル
ポリウレタン

90%
10%

ユニクロAIRism

ポリエステル
ポリウレタン

88%
12%

ユニクロAIRismメッシュ

ポリエステル
ポリウレタン

94%
6%

ユニクロHEATTECH

ポリエステル
ポリウレタン
アクリル
レーヨン

33%
4%
40%
21%

ユニクロHEATTECH

ポリエステル
ポリウレタン
アクリル
レーヨン

34%
6%
27%
33%

ダイソー

ポリエステル
ポリウレタン

95%
5%

キャンドゥ ポリエステル 100%
ジオラインL.W. ポリエステル 100%

ざっと見ると、ポリエステルが主成分で、これにポリウレタンが加わっているものが殆どだというのがわかります。


その他、各社独自で消臭機能のある素材や防虫機能のある素材を加えているようです。

ポリエステルは、軽く強度があり、水分を吸収しにくいという性質があり、最近では多くの衣類に使われています。
ただし、水分を吸収しないというのは、下着にとっては良し悪しで、全く吸収しなければ皮膚表面にとどまってしまうことになります。
ポリエステル100%のキャンドゥ下着は、密着もしないし水分も吸わないので、さすがに着心地が良いとは言えません。

大雑把に言えば、この点を改善したのが中空糸で、繊維を中空にすることによって水分を外に逃がそうという目論見です。

また、ポリエステルは強度があるので、下着のような柔軟な素材に用いるには、織り方やデザインを工夫する必要があるのでしょう。
所有しているジオラインはポリエステル100%で、この織り方やデザインで工夫した系統に属する下着かと思われます。
この伸縮性を得るために、ポリウレタンを配合するものが多いようです。

ポリウレタンは、伸縮性に強く、軽量なゴムという性質を持ちます。
人工皮革の表面、あれがポリウレタンの正体だとイメージしてください。

ゴムと違うのは、細く線維化することが可能で、これにより伸縮性のある生地を作ることができるわけです。
さらに、光沢があり、すべすべ感を得ることができるようです。

ユニクロのエアリズムだけでなく、ダイソーの100均下着もポリエステルとポリウレタンの配合で、似たような着心地です。
エアリズムメッシュは織り方の進化により、100均レベルから抜け出たような感じがします。
ポリウレタンの問題は劣化が早く、2年ぐらいで劣化してしまうということです。

冬物のヒートテックには、アクリルとレーヨンが混ざっているのがわかります。
アクリルは人工羊毛といえるもので、嵩高が大きくふんわり空気の層を作り出すことが可能です。
さらに伸縮性があるのでニット生地に使われます。
登山用として売られているメリノウール配合というのは、このアクリルの部分を置換したようなものと考えられます。
羊毛は、水分を吸って自ら発熱する性質があると言いますが、このヒートテックはどうなんでしょうかね。

レーヨンの方は、人工繊維を目的に作り出されたもので、光沢や肌触り感を得ることが可能だと言います。

織り方は各社独自に研究されているんでしょう。ちょっと素人には解りかねる部分が多いようです。

その他、デザインが重要な部分を占めます

まず大きな違いは、肩に縫い目のある通常のTシャツスタイルか、肩には縫い目がなく鎖骨あたりに縫合線のあるラグランスリーブかでも違ってきます。


ハイキングぐらいでは大きな差は出ませんが、重い荷物を背負い長時間歩くとショルダーベルトの下にある縫合線が擦れて痛くなってきます。
これは着衣が薄い夏場で特に感じられます。ですから登山には、縫い目のないラグランスリーブの方が有利と考えられます。
ラグランスリーブの下着は、街着の製品には、まずありません。
この点、ユニクロのエアリズムメッシュは、Tシャツスタイルでありながら、縫い目の嵩が少ないので、あまり気になりませんでした。

さらに、汗を吸ってペタペタ皮膚に付くと汗冷えということになり、冷たいし気持ち悪いことこの上ありません。
着用した当初から密着していれば、体表面と一体化し、このような現象が少なくなるはずです。
ですから、立体的なデザインがされているとか、もし街着などの安価なものを使うとすれば、ワンサイズ下のものを選んで密着させた方がよろしいようです。

身長168cmの私の場合、ユニクロのヒートテックは通常Mサイズのところ、Sサイズでは密着感は得られず、さらにワンサイズ下が必要となります。
しかし、サイズを下げると丈が足りなくなり、特に100均の下着は丈が短いものが多く、サイズを下げるとパンツの中に仕舞うことができなくなったりします。

こうして、街着から選ぶとなると試行錯誤で、購入したは良いがサイズが合わない可能性が出てきます。
本人の体型によっても随分違ってきますので、素材の違いを考慮した上で、色々と試してみるより仕方がないということになります。

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